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Get a grip [朝青龍]

大相撲九州場所開催中である。

わが朝青龍は、例によって順調に無敗である。今年は休場があったにもかかわらず、年間最多勝を達成し、しかも5年連続とあってはめでたきことである。白鵬も休場したからこその達成ではあるが、それにしても、休場せし力士が年間最多勝を達成してしまうとは、わが朝青龍がさすがであると共に、他の力士は何をやっておるのだと首をひねらざるを得ぬ。今場所は、無敗のわが朝青龍の下に、一敗力士がぞろりとおり、余りにもぞろりとおるので、よく見てみると、要するに一勝/無勝の力士がまた多いのである。誰とやっても負ける力士がこう多ければ、そりゃ無敗一敗がぞろりといる訳である。いずれにせよ、白鵬が休場しているからには、わが朝青龍には、今場所は全勝優勝を果たして頂きたい。
そのわが朝青龍の8日目の取組には、例によってお歴々から批判が集中した。ケタグリである。瞬殺であった。わが身は近頃滅多に見れぬ技よと興奮したが、一方で、「また今晩から翌朝にかけて、脳味噌の風化した者共の餌食になるに違いない」と思われた。果たして、北の湖を始めとして、横綱らしからぬ取り口と非難ごうごうである。こういう輩が、相撲を面白くなくしているのだ。九州場所の客席を見よ、ガラガラではないか。脳味噌風化の輩は、横綱がこのような取り口を見せるから相撲離れが起こるとでも言わんばかりの調子であるが、本末転倒も甚だしい。入場料はバカ高いは、聞こえてくるのは「品格」だの「国技を預かる」といった見当違いの自負だの部屋の内輪揉めだのばかりで、土俵上でスピードやキレた技、あっと驚く技を繰り出せば「横綱たる者が(以下批判)」である。これで新たな客が付くと思うのか。だいたい、横綱審議会の面々のどこに品格があるというのだ。おこがましいにも程がある。そもそも、国技ということにも明確な定義がある訳でなし、柔道も剣道も立派な国技である。柔道で足払いをかけて非難を浴びることはあり得ず、剣道で面以外の手が非難されることもあり得ぬ。然るに何故相撲の横綱だけが、反則技をかけた訳でもないのにこのような馬鹿馬鹿しい批判を受けねばならぬのか。神事だから、という呆れて物も言えぬ回答を出した輩もいた。カネをとって酒飯を供し興行を行ない勝敗を見世物にする神事とはこれ如何に。相撲関係者というのは、相撲を何か特別なものと勘違いしていないか。いや、特別なものならそれで結構だが、ならば神事として人知れずやるがよい。カネをとって人に見せるからには、これはプロフェッショナル同士の勝負であり、勝利への執念や意表をついた技は当然ではないか。かつて千代の富士が寺尾を土俵に意図的に叩き落した(実際あれは豪快で面白かった)時に批判が出た記憶はないが、それをわが朝青龍がやると非難轟々なのは、わが朝青龍が外人だからかと邪推したくなる。
このままでは、相撲は滅びる。わが朝青龍には、これまで通り面白い相撲をとり続けて頂きたい。そして脳味噌の風化した輩は、そのまま風化し切って風に吹かれて消えて頂く様切に願うものである。


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