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遠隔地 [わが身の不幸]

わが知合Eの妻の経営せしレストランのひとつが、先頃火事にあった。かの地では有名な菜食レストランである。幸い未明の出火であり、死人怪我人はおらなんだ。現在は火災保険等の関係でばたばたしておるらしい。レストランの経営にはEは全く関係しておらぬ(妻は結婚前から経営していた)のだが、如何せん妻の店のひとつであり、自ら菜食にてその店には以前より散々お世話になって来たEは、急遽再建資金と従業員支援金集めのギグを行なうことにした。Eはミュージシャンである。かの地では、こういった義援金ギグはほいほい行なわれ、Eは数年前も、親しきエンジニア/プロデューサの糖尿病の闘病資金支援ギグを行なった。また、癌の子供のためのチャリティギグというものも時々行なっており、成程手に職のある者は、こうした際は実に役立つものだと感心する。しかし入場料は、US$20.00なのだ。クラブギグであるから、まあ多くとも500人は行くまい。単純計算すると、500人入ったところでUS$10,000.00、かの地における生活感覚的には、US$1.00=JPY100.-というところであるから(為替レートなどというものは、あれは商売上のものであって、実生活の感覚とは当然異なる)、500人入って100万円ということになる。Eのことであるから、多分経費は差し引かず自分で持つであろうが、100万という金は、こういう時にはかなり微妙な額である。店はとりあえずケイタリングと路上販売で再開しようかという話があるが、現時点では、具体的には未定である。こういう話にはアタマが痛い。なにしろ遠隔地であるから、ほいほい火事見舞いという訳にも行かず、送金する程の金はない。仮に1万2万送ったところで大した役には立たず、却って気を遣わせるのがオチである。まあしかし、建物も全焼ではないし、米国南部であるから、再建に必要な金は、日本人の感覚で考えるよりは安く済むかも知れぬが.....E夫妻においては、災難なことである。一日も早き復興を祈念する。


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