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222 [ハシビロコウ他動物]

2011年01月25日

上野に行った。

例によって夕刻に入園、まずはアフリカアパート住民に挨拶す。そののち、わが者共を見舞う。コンビ娘+Schuschの外日である。コンビ娘は、寒さに耐えかねたるか、飼育員嬢の登場を察知するや、忽ち長屋玄関に殺到す(というても極めてゆっくりとであるが)。先に進みしはサーナであったが、いつの間にやらアサンテの、サーナよそ見の間隙を縫いて玄関前に先に達し、内側より玄関の開くや、すたすたと入室せり。続いて、今ひとつ納得出来かねるというた表情のサーナの、これまたすたすたと入室、各々魚を貰いて、暖房ライト下に漸く落ち着きを見せるのであった。一方裏庭のSchuschの、飼育員嬢到来をじっと待ちたり。ふと見れば、ハシビロ庭より裏庭への木戸の、中心部の板の一部剥がれたり。

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☆穴があいておる
 
 
バリの方向から察するに、Schuschのどつきて開けたる穴と思われる。相変わらずである。しかし当人(ヒトではないが)の、シラを切るかの如くあさっての方を向きたるや可笑し。やがて飼育員嬢の、長屋側小屋より退出するに、Schuschの、俄然張り切りてクラッタリングをかまし、元気に首振りしつつ藁咥えまでもして見せるのであるが、一方の飼育員嬢の、ダッシュにて南庭側に移動せり。あわれSchusch、藁を咥えたるまま暫し当惑ののち、ようやく状況に気付きて飼育員嬢を追うも、既に飼育員嬢の、ミリー部屋に飛び込みたり。ミリー部屋から内側に回りて、Schuschを寝室に誘い込み、素早くミリー部屋との間のドアを閉じ、再び裏庭に回り込みて、誘われ入室したるSchuschの背後にて玄関を閉める、という、実に回りくどいというか大手間なる収容の仕方である。昨年よりSchusch・飼育員嬢間にはしっくりせぬものが続いておるのであるが、虫の居所悪き時に暴れるはSchuschにおいては珍しき事でもなく(飼育員氏でさえ暴れかかられるものである)、苦手意識の定着しては、怪我病気等の不測の事態の際に、扱いかねて困るのではなかろうか。眼だけは心配であるからゴーグルを着ける等し(猛獣と違うて眼さえガードすれば絶対にヒトの方が強い)、苦手意識を是非克服されたい。等と考えつつ、われはフラミンゴ舎へと歩を進める。昨年生まれの4羽のヒナは、もはや若鳥に近き形態を成しておる訳であるが、今に至るも親にミルクを要求せし事甚だし。既に自力にて食事を行なっておる身なれど、巣立ち後のヒナの、親に食を請求し倦まぬは、実によくある事である。今は亡きシロトキ一族も、巣立ち後のヒナの金切り声と共に食を求め親を追い回すは最早風物詩の如きものであった............。フラミンゴ親は既に真白であって、ヒナの執拗なる要求にじっと耐えたるも、恐らく耐え切れず与え続けしゆえに、かくも真白になり果てるに相違無き。
親においては、気の毒なると共に、つくづくと頭の下がることである。

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☆それはいかん


子育ての容易ならざるは道理であるが、更に歩を進めたる先のオオカンガルー一族は、相変わらずわらわらと大家族を成し、平穏に暮らしたる。裏を進みてツチブタ・ナマケモノに至れば、寝室前に、ヒデの為、かわいらしき祭壇の設けられたり。

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☆ヒデを祀る祭壇

ひっそりと写真と花を置いて行ったかたのいるそうで、折角であるから祭壇にしたという。メッセージ用メモノートも置いておるのであるが、メッセージを残したるは、その写真と花の主と思しき一名のみであった。ヒデ・コウ夫婦の隠れファンは結構おるのであって、この先メッセージの増えん事を期し、われも記入せり。ヒデを失いたるの、返す返すも残念なり。寡婦コウ女は、金網に取りすがりて静かに休んでおった。下のツチブタ夫婦は、夕食を前に相変わらず己を失う爆睡ぶりである。夕食にはまだ時間のありて、われは久々にゾーン・マダガスカルに向かう。寒きゆえ、フォッサ夫婦は室内にて丸くなり、クロキツ女も室内枝上にて丸くなり、エリマキ郎党も室内にて各々丸くなっておった。室内に進みて、久々にファーヴィのおやつを見る。思えばファーヴィには、一年以上のご無沙汰であった訳で、久々に会えたる事の嬉しき。

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☆おやつ食す


ジェントルも一家揃いて健在である(われは毎度数を数える)。この後ツチブタ夕食を見てのち、アフリカアパート住民に再度挨拶ののち、われはそそくさと帰社に及ぶのであった。上野においては、やはり本日の如く最低1時間は過ごしたきものである。
 
 

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